日本の専門家30人は今年半ばにベトナムに渡り、ハノイ-Vinh、ホーチミン市-Nha Trang線の研究、実地調査を行った。
調査団の評価では、南北鉄道のインフラは老朽化し、機関車も古く、路線も不適切で、サービスの質も低い。JICAによると、運行速度を決める要素としてレール幅は重要な要素ではない。
これを踏まえJICA調査団は4つの改造案を示した。レール幅1mの単線とする2案では、当初予算が15億ドルと18億ドル。1mおよび1.435mの複線とする2案では、費用は145億ドルと277億ドルを見込む。
JICA調査団長Iwata Shizuo氏は、「可能な案を全て示したが、個別の研究はまだだ。今回の調査をもとに、新鉄道がどのような効果を生むか評価したい」と言う。Ngo Thinh Duc交通運輸次官は、「ベトナムの鉄道の発展に可能な対策を全て細かく研究する必要があり、現時点で1.435mの複線にするとは決められない」と話し た。
セミナーに参加したベトナム側の代表者はいずれも、選択可能な複数の案が示されたことを中心に、調査団の考えやアプローチ方法を支持したもの の、高い効果を得るため技術面だけでなく、ニーズに基づく分析が必要だとした。Iwata氏によると、調査団は2012年2月に中間報告を行い、同年4月 に意見聴取を行うセミナーを開催する。
(Lao Dong)