事業所得税率引き下げ、2013年改正へ

国会では多くの議員から、事業所得税率を直ちに引き下げるべきとの意見が相次いだ。6月12日の討議でMai Huu Tin議員(Binh Duong省)は、企業が現在納めている実際の事業所得税は、企業の実際の所得の30%以上だと指摘した。広告費が総費用の10%以内と規制されており、 企業は競争上、これを上回る支出を余儀なくされているためだ。ほか一部の議員からも、現在の事業所得税率が高く、現行の25%を20%に引き下げるべきだ との意見が出た。

 また、現在のように企業が困難を抱えているなか、中小企業の活動停止や破綻が相次いでいることが、経済に深刻な影響をもたらし、失業者の増加を 加速させる可能性がある。事業所得税率の引き下げが、企業が活動を効果的にする動力のひとつとなり、そこから納税額も増えていくだろうとした。

 この問題についてVuong Dinh Hue財務大臣は、ベトナムの現在の税率は世界的に見て低い水準であるとした。財務省の調べによると、83カ国のうち36カ国で税率が30%以上、12カ 国がベトナム同様の25%となっており、平均は27%。Hue大臣は、2012年の事業所得税30%減税が国会で認められれば、実際には中小企業が納める 事業所得税率は17.5%に下がると述べた。また、今年税率を20%に引き下げれば、2012年歳入は20兆4,420億ドン(約10億2,210万ド ル)減少する。6カ月分引き下げるとしても10兆2,210億ドン(約5億1,105万ドル)の減収となり、予算のバランスが失われるとした。

 事業所得税の長期的な対策として政府は、事業所得税法の改正法案を2013年の法整備計画に含めることを提案、財務省は税率を22~23%に引き下げる形で国会提出案を政府に出す予定だ。なお税改革戦略によると、税率は2020年までに20%へ引き下げられる見通し。

(ベトナム政府ウェブサイト)