国家電力開発計画指導委員会事務局の報告によると、2012年に運転開始予定の発電所15カ所のうち、予定通 りに進んでいるのはSon La水力発電所とMao Khe火力発電所(1号機)のみ。残りは3カ月ほど遅れており、Vung AngⅠ火力発電所(1号機)やKhe Bo、Nam Chien水力発電所のように9カ月遅れているものもある。
2013年に運転予定の8プロジェクトのうち、Vung AngⅠ火力発電所(2号機)とAn KhanhⅠ火力発電所(2号機)は2014年にずれ込むことが確定している。
Do Dong Xuyen同事務局長は、遅れの原因は資金面の困難、請負業者の能力、設備供給の遅れなどが考えられると言う。Vung AngⅠ発電所は燃え殻集積所の用地回収が終わっておらず、Hua Na、Dak Drinh発電所でも補償や用地回収が進んでいない。
投資準備段階のものも計画通りの着工が難しくなっている。2012年に着工予定の6件のうち、Thang Long火力発電所は着工を2013年第1四半期に変更しており、残り5件は年内の着工に向け努力している。
2013年に着工予定の8件のうち、Van PhongⅠ、Duyen HaiⅡ、Nghi SonⅡ火力発電所は決定通りの着工は絶望的だ。
Xuyen氏によると、2013年に運転を予定している南部のDuyen HaiⅠ、Duyen HaiⅢ、Long PhuⅠ、O MonⅠ(2号機)、O MonⅢ火力発電所は第Ⅶ次電力マスタープランで規定されている進度より1年遅れている。
Vinh TanⅡ火力発電所、Thuong Kom Tum水力発電所では、請負業者がまだ施工進度に対応する人材を配置しておらず、Long PhuⅠ、Song HauⅠ、Duyen HaiⅢは融資契約が交わされていない。少なくない石炭火力発電所が輸入石炭を確保できておらず、O MonⅢ、O MonⅣ火力発電所のガス価格も確定していない。
第Ⅶ次電力マスタープランのプロジェクト展開能力についてベトナムエネルギー協会のTran Viet Ngai会長は、断固とした指導がなければ、マスタープランで示した目標を達成するのは難しいと言う。「2020年までにマスタープランで掲げた目標を達 成するのに必要な資金は毎年約48億ドルだが、多くの投資家が資金で苦労している。資金調達対策には言及されているが、展開がはっきりしていない。商工業 省など所管機関はマスタープランで示した指標などを再検討すべき」とNgai氏は話す。
電力グループ、石油・ガスグループ、石炭・鉱産物工業グループ、Song Daグループといった多くの大手国営企業が資金調達で困難に直面している。Song Daは最近、資金不足から2010年に引き渡されたLong PhuⅡ火力発電所からの撤退を申し出ている。
(Dau Tu)