(NNA) 輸出の90%を海運に頼るベトナムの国際競争力向上は、運輸システムが確立できるかどうかにかかっている――。国際経済協力国家委員会と世界銀行がこのほど公表した報告書で、運輸システム整備の必要性があらためて指摘された。トイバオキンテー電子版が報じた。
統計によれば、国内の運輸インフラは、空港が26カ所あり、そのうち大型機が離着陸できる3,000メートルの滑走路を持つものは8カ所。鉄道の総延長は3,200キロ、国道は約1万7,300キロある。港湾は49カ所にあり、それらに桟橋217基がある。
国内から輸出される産品の90%が海運によるが、コンテナ輸送の成長は年17%程度にとどまっており、近隣諸国に遅れをとっている。港湾や運輸の面で国 内の潜在力は大きいが、その発展は輸出入や商業の拡大についていけない。道路は狭い上に劣化が著しく、物流に悪影響を与えている。
在越の世銀経済専門家によれば、2009~11年期のインフラ投資は国内総生産(GDP)の3.1%に過ぎず、発展レベルが同じ程度の各国の平均よりも 少ない。20年までに輸出は3倍に増えると予想されているが、運輸システムの整備が追い付かなければ、支障を来すと懸念される。
商工省輸出入局のチャン・タイン・ハイ副局長によれば、運輸省が現在、「12~20年期の運輸発展計画および30年までの展望」を作成中で、できるだけ早期にグエン・タン・ズン首相に提出する。商工省も運輸発展計画を策定中だ。